TOO MUCH Magazine / issue 10 / Pluralistic Spaces / Schemata Architects

BRAND : TOO MUCH Magazine

作家、アーティスト、研究者、写真家などが集うグローバルなグループを主軸とし、都市というひとつのメディアを通し視える集合的な変化と融合を記録する東京発のインディペンデントマガジン『TOO MUCH Magazine』

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本書は、都市をメディアとして捉え、そこでの集合的な変化を記録する独自の視点を提供します。
創造的な視点で都市を観察し、多くのインスピレーションの源となり得る新たな視角を提供しています。
現代の都市開発、建築設計のトレンドやクリエイティブのインスピレーションソースとしても見応え、読み応えのある1冊です。
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現在、急速な都市化が進み、都市間競争が激化している世界では、どの都市もスター建築家を抱え、より斬新な都市開発を目指してしのぎを削っています。

一方で、震災、気候変動、パンデミック、人口減などの諸課題を抱えながら生活するわれわれとって、頻発する大規模都市開発はどこか前時代的で、紋切り型のきらびやかな高層建築にはもはや居心地の良さを感じなくなっています。

TOO MUCHが今回取り上げるスキーマの活動は、これまでの建築家のゴールとは根本的に異なっているように見えます。彼らのデザインする建築や商業空間はどれも控えめで、完成形がどこなのかわからず、利用者を統制するよりも利用者に使い方を委ねる。主宰する長坂は、そうした空間のあり方を「多人称的空間」と呼んでいます。
スキーマ建築計画は、Sayama Flat、HANARE、BLUE BOTTLE COFFEEやHAY、イソップ吉祥寺など数ある非常に美しい建築を手掛けています。

魅力的な都市とは、大資本や行政、また誰かひとりの奇抜なアイデアが作るのではなく、個人の豊かな都市体験が集まって形成されると信じるTOO MUCH Magazineは、「多人称的な空間」を標榜するスキーマの活動が、これからの建築家のあるべき姿の一例を見せてくれていると考えます。

本号は、働き方をテーマにしたTOO MUCHの「WORK」シリーズ第2弾であり、私たちは1年間スキーマに密着取材を行い、国内外のスキーマ建築に触れ合いながら、彼らが既存の空間に対してどのように仕事をし、またその仕事がわれわれにどのように影響を与えるのかを探求しました。

新しい空間の捉え方は、結果的に新しい空間体験への誘いとなりました。

(日本語訳の冊子が別途つきます。)

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